
「令和生まれ」が昭和に夢中?その背景にあるリアル
2025年、Z世代の間でじわじわと――いや、確実に大流行しているのが「昭和リバイバル」。
TikTokやInstagramでは「#昭和レトロ」「#エモ映え」「#フィルム女子」などのハッシュタグが飛び交い、平成生まれ〜令和育ちの若者たちが“生まれる前の時代”に心を奪われています。
純喫茶、フィルムカメラ、ブラウン管テレビ、駄菓子屋、昭和歌謡、アナログレコード…
どこか懐かしくて、どこか落ち着く、そして何より“エモい”。
でも、なぜ今、「昭和」という過去のカルチャーにZ世代はこんなにも惹かれているのでしょうか?
昭和レトロにハマるZ世代、その理由とは?
1. 情報過多時代への“逃避”としてのレトロ
AI・SNS・高速スクロールに慣れたZ世代にとって、昭和の世界はあまりにも**“ゆっくり”で、“曖昧”で、“不完全”**。
それが逆に、「安心する」「ちょうどいいノイズ感」と受け止められているのです。
2. “誰でも発信できる”今だからこそ、希少性が光る
スマホで誰もが写真を撮れる時代。
だからこそ、“あえて不便なもの”――たとえば、ピントが甘くて色もくすんでいるフィルム写真が「個性」になる。
3. 家族との会話がきっかけに?
「お母さんが使ってたカセットプレーヤーを見せてもらって、そこからハマった」
「おじいちゃんの家にあったブラウン管テレビがめっちゃかわいかった」
こうした“家族経由の昭和”も、今のZ世代にとってはリアルで貴重な一次体験なのです。
フィルム、カセット、ブラウン管…昭和アイテムが再ブーム!
🎞 フィルムカメラ:#写ルンです が再評価
「写ルンです」や中古のコンパクトカメラがバズり続ける中、Z世代の中には“現像待ち”さえ楽しみにしている人も。
SNSでの使われ方
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「現像あがったらエモすぎた…」
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「加工いらず。#写ルンです最強」
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「待つ時間が一番ワクワクする」
👉中古フィルムカメラ店も再ブーム!東京・中野や大阪・心斎橋での需要が急増中。
📀 カセット&レコード:音楽は“触って聴く”時代へ回帰?
Apple MusicやSpotifyで何でも聴ける今こそ、“物体として音楽を持つ喜び”が再注目されています。
実際の投稿例
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「レコードに針落とす瞬間が好き」
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「ジャケットが最高に飾れる」
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「カセットに録音するのが楽しい!」
🛒 大手レコードショップではZ世代向けに“昭和アーティスト再発盤”コーナーも常設されているほど。

📺 ブラウン管テレビ&VHSデッキ:画面の“ノイズ感”がむしろ美しい
画質が荒くて画面も小さい。でもそのチラチラとしたノイズと色味が“エモ映え”すると話題。
「4Kよりグッとくる」――それがZ世代のリアルな声。

“エモさ”に惹かれるZ世代の感性とは?
「完璧」より「曖昧さ」に魅力を感じる
Z世代は「映え=整いすぎてる」から脱却しつつあります。
“ちょっと歪んだ構図”“色のにじみ”“光漏れ”などの偶然性・不完全さにこそ、「エモさ」を感じるのです。
「時間の流れ」があるものに価値を置く
昭和アイテムには、“時の重なり”を感じられる素材が多くあります。
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焼けた写真
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擦り切れたレコードジャケット
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シミがついた喫茶店のメニュー
これらすべてが、「物語」を持っている。だからこそ、Z世代はそこに愛着を抱くのです。
SNSの“無音化”とリンクした感覚文化
最近では、インスタストーリーやリールでも**“無音投稿”や“手書き字幕”が増加。
Z世代は、「音がない」「語られすぎない」空白に想像や共感を重ねる感性**を持っています。
その感性は、まさに“昭和”という曖昧で余白のある時代とリンクするのです。
実際に行ける!昭和レトロなおすすめスポット【東京・関西】
☕ 東京:雑司が谷「キアズマ珈琲」
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明治時代の建物を改装した昭和レトロ喫茶
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フィルムカメラを持って行きたくなる内装
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「#純喫茶好きと繋がりたい」で人気上昇中
📼 東京:中野ブロードウェイ「まんだらけ」
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昭和アニメ・玩具・VHSの宝庫
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フィギュアや昭和ポスターも多数展示
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昭和っ子もZ世代も大満足の“ノスタルジー沼”
🎮 大阪:日本橋「レトロゲームセンター ザリガニ」
🍛 大阪:純喫茶アメリカン(心斎橋)
まとめ:昭和を知らない世代が、なぜ“懐かしさ”を感じるのか?
Z世代は、リアルタイムで昭和を知らない。
けれど、**「知らないはずなのに、なぜか落ち着く」**という感覚を持っています。
それは、SNSに疲れ、完璧すぎる映像美に飽き、いつでも繋がれる生活に疑問を持つ中で、
“曖昧さ”“温かさ”“アナログ感”を求めるようになったから。
昭和リバイバルは、一過性のブームではなく、Z世代の感性に根差した文化的シフトなのです。
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